2015年12月10日(当時34才)、幽門輪温存膵頭十二指腸切除術って手術を受けました。37歳、二児の母です。十二指腸と胆のう全部と膵臓半分くらいなく、術後2年半で5回の膵炎を発症し、2018年3月にダブルバルーンERCPで膵空腸吻合部の狭窄部分を拡張させた後に第二子を自然妊娠。妊娠中にも膵炎を発症し、予定より1ヶ月早い出産となりましたが、母子ともに健康です。
膵炎発症しながら妊娠出産した話Vol.1で病院選びから妊娠中の体調不良について書いたので、Vol.2ではいよいよ出産について。
産休やっほーい!と初日さっそく主婦友達と子なしの素敵ランチをして、おさがりや自動で揺れるベビーチェアをもらいウキウキして休暇スタート!そして病院に行って、クリスマス祝って、年末年始はやっぱ帰省しちゃだめかなーなんて悩んでいたら、まさかの12月27日出産!
年末の掃除、、、ベビーベッドもベビー布団もベビーバスも用意してない!それどころか入院準備も(緊急入院慣れているので特に必要性を感じなかったんだけど。笑)名前も決まってない!かろうじて11月の帰省で下着類の用意は実母に頼んでおき、無事自宅に到着していたのは不幸中の幸い。ただ、なにより産休が1週間しか取れなかったのがほんと悔やまれる…(給与の3分の2が支給される期間が減るので、結果収入が減る)。
12月25日(火)の夜から若干の上腹部痛で軽い膵炎かもな~思いつつも寝れる程度なのでそのまま寝る。そもそも日頃から胎動も激しく上腹部をよく蹴られてるのか違和感というか、圧迫を感じていたからあまり気にしなかったんだけど、翌日もなんだか不調で腹痛がある気がしたので、次の健診が年末年始で2週間以上先だったから一応病院に電話して産科を受診することに。
産科に顔を出したら採血を依頼されて採血へ。診察呼ばれてもアミラーゼだけ結果がまだ出ない=異常値なので入院にはなるかな~と。たぶんアミラーゼ3-400くらいで、2,3日入院して年末退院かな、と予想。そして大当たり。まじで膵炎のプロだわ、あたし。入院を内科か産科どっちにするか先生が相談している間に夫へ連絡して病院来る前になんとなくパッキングしておいた荷物を依頼。そしてまた先生に呼ばれ診察に行くと「もっかい採血して、悪化するようなら、このまま産むことになるかも」と。「へ?????」2018年で一番驚いた出来事です。
この時点ではまだ何も言われてもないけど、部屋に通されてから来る看護婦さん来る看護婦さんみんなに「35週で産んで大丈夫なのか?NICUとか入るのか?入院が延びるのか?」と聞きまくり、ほとんどの看護婦さんが「2000g超えてるし、35週ならほぼ大丈夫。うまくいけば一緒に退院もできる」と。ただ、同じく35週で早期胎盤剥離で産んだ仲良しの同僚が、2000g超えててもNICU2か月入院、その後も発達遅延と苦労しているのを見ていたので、それをベテランそうな看護婦さんに言うと「出産時のストレスも影響するから、酸素がいかない状況があったりするとそういうこともある。」と。そこまで言われても不安で不安で、ただでさえ病人から生まれてくるのに、不必要にリスクを背負わせたくなくて、今は産みたくない!という気持ちに変化がないうちに、なんと出産セットが看護婦さんから持ち込まれ、一気に出産モード。心の中大荒れ。産むって言ってませんけど?!みたいな。夫も大慌てで会社を早退して荷物とともに現れるとちょうど先生が来て、説明開始。
■産むメリット
- 膵炎の治療ができる
- 母体の炎症物質が胎児に行くと自閉症リスクが上がるという最近の研究
■産むデメリット
- 早産&低体重児の弱さ(十分な免疫がない)、起こりえる障害(肺とか目とか)とはいえ、2000g超えていて35週なので可能性としては低い
これを10分くらいで説明され、とにかく35週なんだから大丈夫的なことを何度も言われ、自閉症って言葉にも反応して、結果産むことに。自閉症については確かにググると文献が出てくるんだけど、CRPも白血球も正常値ではないけどそんなに高いわけでもなく、「ホントに?!」って想いが強くて、今でも産まされた感がどうしてもあって、「産む必要あったんでしょうか?」と思ってしまっています。可能なら37週以降の正産期に産んであげたかった。少なくとも2500g以上で産んであげたかったよ。
ただ、膵炎がここから悪化するのか収束するのかの判断は確かに難しくて、自分では収束傾向にあるのは経験から分かっていたけど、そんな素人の勘を伝えるわけにもいかず、悪化してたらそれこそ炎症もひどくなってもっとリスクも大きくなっていたわけだから、結果的に膵炎が軽症で済んだ故に「産む必要あった?」と思ってしまうだけなのだけど。でも妊娠6か月で膵炎になったときに誰かに教えてほしかった。「妊娠後期で膵炎になったら、そのまま産むことになるかもよ」って。妊婦あるあるで妊娠後期になると気が緩みがちだけど、これを言われていたらもっと違う生活してた気がする…。
って長っ!Vol.3に続く…。