2015年12月10日、幽門輪温存膵頭十二指腸切除術って手術を受けました。
どんな手術かは幽門輪温存膵頭十二指腸切除術ってやつ - 鈴木のブログで書いたけども、十二指腸と胆のう全部と膵臓半分くらい、なくなりました。
手術当日については手術当日のこと① - 鈴木のブログと手術当日のこと② - 鈴木のブログで。ここでは術後2日目から3日目のことを覚えている範囲で書いていきます。思い出した順に書いているのでぐちゃぐちゃの殴り書きです。
術後2日目(2015年12月12日・土曜)
氷OKになった、歩行5歩までできた、痛い、しんどい
いよいよ歩行。歩行しておしっこの管を抜いてもらって、自力でトイレに行けるようになって、病棟歩き回って、さっさと回復するぞ!と意気込んでいたわけですが、そのやる気はあっという間に崩れました。
そもそも手術をする人は、それまで普通に動けていた人が多く、手術の前日に入院したりすることが多いわけですが、私の場合、手術時にはすでに入院1か月で、集中すればやっと一人で歩けるレベルというマイナススタート。なのに家族は歩かないと癒着するとか合併症だとか異常に脅してくるし、それまでの入院経過をあまり知らない外科の看護婦さんや先生も歩こう!って感じなわけで気ばかり焦ってしまいました。でも、ほんと焦る必要なかったな。結局歩けるようになってからも、めんどくさくてそんなに積極的に歩かなかったけど、特に異常はないっぽい。
さっそく午前中、やってみようってことでその日の担当看護婦さん3人がいるところで、ベッド横に立ってみることに。ただ立つだけなのに、30分前に鎮痛剤で痛みをなくし、管のポジショニングと点滴棒を整えて、ベッドを起こし、足を下し、おなかに力を入れないよう細心の注意を払いながらまずはベッドに座ってみる。頭がふらつくような、ぼーっとするような、目の前を星が飛んでいる状態。今度は意を決して立ち上がる。あ、いける!と思ったのもつかの間、30秒ほどで「気持ち悪いかも」と口にしたら血の気がさーーーっと引いていく感じがして、看護婦さんに支えら、ベッドに背中が着くときには目の前が白くなって気絶~。ものの10秒くらいなんだけど。ベッドを平らに下げられながら目が覚めた。あぁ、意識とともに自信も消失。
起立性低血圧で、術後はあるあるっぽく、寝たきり状態から急に立つと血が足もとに流れて行ってしまって心臓に?頭に?戻ってこないために気絶するらしい。若いころ朝会とかでぶっ倒れる学生がまさにこれ。体が丈夫で皆勤賞ばかりだった私はそういう貧血で倒れるとかすごく憧れてたんだけど、こんなところで経験するとは。。今はただただ健康な体をくれ!!って感じ。
この日の午後は、部屋から一歩出られるくらい、全部で5-6歩、歩行成功しました。自信、少し復活するも、一人では身動き取れない、足を動かすだけで傷が痛い、テレビも見たくない、PCを開くほど身軽でもないことは続いておりこの日もひたすら「合併症が起きませんよう」お祈り。
いまどきは手術の傷口の消毒も翌日に1回くらいしかしないらしく、教科書上は、傷口は2日でくっつくらしい。看護士さんも先生も開口一番に「傷口がキレイ。若いからだわね~」と、とにかくよく言われた。34歳でここまで若者扱いされるのは、ここくらいだ。ただし、その話題にうれしくなるほどの、雑談に乗れるのほどの気力もこの頃はまだなく、いつ痛くなくなるか、いつまともに歩けるか、質問ばかりしていた。この日の夜、またしても合わない鎮痛剤投与してしまい超絶激痛。仕方なく?夜中に騒ぎまくって、腰に入っている麻酔を追加していただきました。私たぶん、相当痛がるタイプの患者です、はい。プラス弱い眠剤→強い眠剤でやっと2~3時間くらい睡眠。
あと、この日、管が出ているところの消毒に来た(この部分は毎日消毒してた)イケメン先生が、水はまだだけど氷は口に含んでもいいって言われた。怖くて試せなかったけど。
術後3日目(2015年12月13日・日曜)
おしっこの管がはずれた、自力でトイレ開始、水飲んでOK、痛い、しんどい
この日は朝から気合を入れて歩くつもりで、夜勤明けの羽生くん似の若いメンズの看護士さんも手が空いたら来てくれるとのことで、彼のアドバイス通り朝8時くらいに準備体操を始めた(鎮痛剤も先に投入)。まずベッドを45度くらいに起こしておき、(仰向けで)両足をベッドについて腰を浮かして、あらかじめ血液を足に行かせるというもの。何度か試したところで、いざ立つ!!の前に、管のポジショニングと点滴棒の整理といろいろあるんだけど。今回も細心の注意をはらって、おなかに力を入れないように起き上がるんだけど毎回悲鳴ものの激痛(涙)なんども「傷口裂けない?本当?」って聞いた。そのうちコツを覚えてさっと起きられるようになるらしいし、実際なったけど(術後1週間くらいかな)。
で、いざ立って足踏みまでした!!よし、行ける!と思ったらまたしても血の気がさーーーーーー。。。今回は自分で座ることも間に合わず、羽生くんに支えられてベッドに横になる。また失敗。朝がよくないのかな。
でも、この日の午後おしっこの管がはずれることに。必然的にトイレに行かねばならない!!!おしっこの管は膀胱まではいっているのか、尿意を感じず勝手に出ているというとても便利というか楽な代物なんだが、どうも昨夜から尿意を感じるように。看護婦さんに訴えると確かに流れが悪いとのことで、看護婦さんがちょっといじらないと流れ出てこない不具合が起きていた。ということで「はずしてしまえ」となったらしく午後はずれた。ふんどしを卒業してパンティ復活。術後初めてのトイレは看護婦さんに支えられながらなんとか用をすますことができた。ただし、夜間はベッド上で済ますことという条件付。
夕方のトイレで、大きくふらついてしまったので、今日はもうやめようと看護婦さんと言っていたが、夜勤の看護婦さんが「最後に行ってみよう!」と21時ごろ無邪気にいうので、看護婦さん二人かがりで支えられてトライしてみたら、トイレから立ち上がる際に視界がぼやけ始めたので「あぁまずいかもです~」となり、一回座って、少したって立ち上がったらまたしてもがっつり気絶・・・。血の気が引く感じなかったけど、視界がなくなってきたのはよくわかり、気が付いたらベッドの上で看護婦さんが増えていて「ここ病院?」とか口走ってた。この時にいてくれた看護婦さんたちは、後日歩行ができるようになると本当に喜んでくれました。
このがっつり気絶はまたしても自信喪失に拍車をかけたので、凹んだ私は、翌日以降はトイレに看護婦さんの補助で行く以外歩こうとしませんでした。それがよかったのか、気絶はこれが最後で済みました。
そして術後4日目の月曜日からは理学療法士さんのリハビリがはじまりました。でも4日目までが本当につらかった。その後はどんどん楽になっていきますが、手術日含めて5日間は死んだと思った方がいいと思います。
続いて、、、
術後4日目~14日目の退院まで - 鈴木のブログ